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新型車両 キハ20について

 2015.06.23 Tuesday 
 昨日、いすみ鉄道の新型車両が大多喜に到着しました。



この車両は開業当初から活躍している富士重工製のいすみ200型の置き換えになるもので、いすみ300形(2両)、いすみ350形(2両)に続く5両目の車両。この車両の到着で、いすみ鉄道の新型車両への置き換えが完了となります。

さて、この車両ですが、実は、すでに走っています新型車両のいすみ300形といすみ350形の両方の性格を併せ持つ車両です。
まず、2011年から導入開始されたいすみ300形ですが、観光用の車両としての活用を考えて、クロスシート、トイレ付の内装となっています。
いすみ鉄道のような短距離路線にトイレなど要らない。というようなご意見も当初は出ましたが、利用者の高齢化、トイレがない駅が多いこと、そして観光鉄道としての利用を考えた場合、また災害等非常時用としても今の時代、エレベーターにもトイレは必需品ですから、トイレ付としたもので、ビール列車や懐石列車などに使用することも可能となりました。

次に2012年から導入したいすみ350形ですが、こちらは通学時間帯などの大量輸送に対応できるように、ロングシート、トイレ無しの車両となっています。
ただし、この車両はイベント対応車両として、テーブルを設置することができ、貸切列車としての使用を考慮しています。また、定期列車に1両増結したイベント、貸切運用をすることで現行ダイヤのままでイベントが可能となりますが、その場合、もう1両をいすみ300形とすることで、トイレ等の対応が可能となります。
そして、このいすみ350形の最大の特徴は、「顔」であり、2011年から走り始めた昭和40年生の国鉄形ディーゼルカー、キハ52との擦れ違いや並びのシーンで、カメラの放列に耐えられる顔になっています。
おかげさまで、このいすみ350形は、ロングシート、トイレ無しという趣味的には「つまらない」車両でありながら、デビュー以来、鉄道ファンの方々に多くのご支持をいただいております。

そして昨日大多喜駅に到着した5両目の車両ですが、顔などの車体外部はいすみ350形、内装はいすみ300形という、両方の側面を持つ車両となりました。
そして、最大の特徴としましては、外部塗装を懐かしい国鉄時代、昭和の再現として、国鉄一般色と呼ばれるオレンジ色とベージュのツートンカラーに塗ったところにあります。

いすみ鉄道は観光鉄道として、都会からお客様にいらしていただくことで、路線を維持していくという戦略で頑張っていますが、土休日には「キハ」が走るものの、平日には「ムーミン列車」だけで、観光戦略としては弱いものがあります。
また、キハ52(昭和40年製)、キハ28(昭和39年製)の2両は、車体の老朽化のために毎日使用することができません。
このため、今回の5両目の導入に当たっては、「ムーミン列車」と同じように、いつでも「キハ」が走っているという運用を実現するために、国鉄一般色に塗装し、キハ20という形式を付けました。

平日の運用は新型車両5両態勢が基本となりますが、そのうちの1両がこのキハ20になりますから、平日の普通列車にも頻繁にこのキハが走ることになり、ほぼ、いつでも、キハに乗ることができる観光鉄道となります。

以上が、5両目の新型車両が黄色ではなく、国鉄色で登場した理由です。

では、その形式名をキハ20とした経緯は次のようになります。

まず、いすみ鉄道の前身は旧国鉄木原線であります。
そして今は昭和ブームであり、たくさんのお客様が昭和を切り口とした観光を楽しんでいただいています。もちろんムーミンというキャラクターそのものも昭和です。
そこで、今回は、国鉄形車両の形式を付けてみようということになりました。
形式というのは「名前」であり、あくまでもその会社で付けることができますから、まず「キハ」と頭に着けることで、「平日もキハが走っていますよ。」という戦略が立てられるようになります。
では、その次の数字ですが、クロスシート、トイレ付と考えた場合、303となります。
でも、「キハ303」は岡山県の片上鉄道で大切に保存されている車両ですし、九州の甘木鉄道で活躍するAR303ともかぶってしまいます。

そこで、いすみ鉄道に実存するキハ52の符号の成り立ちを考えて、「両運転台、1エンジン気動車」ならば、キハ20という形式名が適当だろうということになりました。
そして、「キハ20−303」はどうだろうか、という話になりました。

ただ、キハ20−303というのはなんとなく気になったので、古い旅行記録簿をひも解いて調べてみたら、1980年代に私自身が四国で乗車している車両であることがわかり、つまり、四国に実存した車両だということが判明したのです。
最近では例えば東急5000系のように、二代目として同じ形式名を名乗ることもありですから、番号がかぶっても良いとも思いますが、いすみ鉄道としては、国鉄形に似せてはいますが、国鉄自体が現存していないことから、オリジナル感を出すために1000番台に振り分けて、1303となったということなのです。

これが、キハ20−1303誕生の経緯になります。

従いまして、性能や車体構造などは、いすみ300形と全く同じ車両ということになりますが、観光の目玉となるように、形式名をキハ20、車番を1303号としたというのが、真相です。

なお、この新型キハ20は、国鉄形のキハ52、キハ28とは連結して運転することはできません。
2両編成で走る場合は、黄色いムーミン列車と連結して走ることになります。













さて、この平成版キハ20ですが、現在、各種試験、試運転が行われています。

その後、国交省への確認申請をして、運転開始となります。
性能諸元的にはすでに走っているいすみ300形と全く同じ車両になりますが、別形式であるための手続きに時間がかかる見込みでいます。

その後、本線での営業運転に入ることになります。

目処が立ちましたら、またお知らせいたします。

記念乗車券等も発売予定ですので、皆様、そちらの方もよろしくお願いいたします。

なお、いすみ200形につきましては、1両がポッポの丘、3両がミャンマーへ転出しています。
私は、自分が社長として在籍している間は、引退車両を1両も解体したくありませんので、一生懸命嫁入り先を探しました。
今回、運用を離脱しております202号車につきましては、いすみ鉄道沿線地域の事業者様に引き取っていただくことになりそうです。
直売所等としてご使用いただけるようですので、決定いたしましたらお知らせいたします。

最後の1両となっていますいすみ206につきましては、検査期限まで大分期間がありますので、当分の間、現役車両として活躍いたします。
その後は、今の時点では未定ですが、いすみ鉄道の歴史を作ってきた車両として、自社で保存ができればよいと考えています。
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