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機関車大好き!

 2017.05.10 Wednesday 

昭和の鉄道少年である私としては、やっぱり機関車が好きなのです。

 

だから最近では貨物列車以外で機関車が引く列車はほとんど見かけなくなってしまい、さみしい限りです。

このままで行ったら機関車という言葉さえも知らない人が多くなるでしょう。

つまり、機関車という言葉そのものが死語になる。

最近ではそれがさみしくてなりません。

 

だから、今夜は機関車談義と行きましょう。

 

まず、機関車とは、基本的には動力のみを持った車両で、動力を持たない客車を引いたり押したりして列車を走らせる装置。

その動力というのは蒸気機関であったり、ディーゼルであったり電気であったり様々ですが、たいていは列車の先頭について客車や貨車をけん引します。

こういう方式の列車を動力集中方式と言い、これに対して電車やディーゼルカーといった、客車そのものに動力が取り付けられている車両で編成されている列車を動力分散方式と言います。

電車やディーゼルカーなどの動力分散方式の列車は、編成中のたくさんの車両にモーターやエンジンなどの動力が取り付けられています。国鉄時代の通勤電車では10両編成のうちの6両に動力がついているのが標準的でしたし、ディーゼルカーの列車では、基本的に全部の車両にエンジンがついていますから、車両そのものが高価で、1編成にするととても高い金額になります。

ところが、機関車がけん引する動力集中方式の列車では、先頭の機関車だけに動力がついていますから、後ろの客車には動力を必要としません。つまり、客車の製造コストがその分安く抑えられるのです。だから、日本の経済力が弱く、鉄道車両を増備するために外国からお金を借りて借金をしていた時代には、動力が1両だけで、あとは安価な客車をたくさん作る方法が常識となっていました。

 

それだけではありません、先頭の機関車が列車を引っ張る動力集中方式の運転では、機関車が1両あれば旅客列車も貨物列車も両方に使うことができるという利点があります。また、ブルートレインに代表される長距離列車では、動力が変わっても、機関車を取り換えるだけで、客車はそのまま終点まで行くことができるという利点があります。当時の国鉄の幹線では、東京付近は直流電化でしたが、地方へ行くと交流電化になったりまたは非電化になったりしていましたので、そういう区間を直通する列車を運転するためには、動力を持たない客車列車で、区間ごとに先頭の機関車を取り換えることで、東京から青森や、あるいは東京から鹿児島といった長距離区間を直通することができたのです。

 

ところが、機関車が引く列車というのは欠点もあります。例えば、動力が先頭に集中しているために加速減速が動力分散型の電車やディーゼルカーに比べて遅かったり、あるいは終点に到着した列車は、折り返しのために先頭の機関車を切り離して、反対側に付け替えなければなりません。電気機関車やディーゼル機関車なら付け替えるだけですが、蒸気機関車ともなれば、反対側に付け替えるためには転車台に載せてぐるっと方向転換しなければなりません。こういうことをするためには手間も時間もかかります。電車やディーゼルカーの列車であれば、折り返し駅で5〜6分もあれば十分ですが、機関車の引く列車だとどうしても15分ぐらいかかります。

こういう手間ヒマかかる作業が、人件費が経営の重要課題になる時代になってくると、放っておけない問題となってきたのです。

 

これが、機関車の列車が消えて行った主な理由です。

 

でも、私は不思議に思っていました。

どうして終点に着いたら機関車を反対側に付け替えなければならないのか?

どうして加速減速が求められないような路線や列車からも機関車を廃止しなければならないのか?

なぜなら、外国の鉄道を見ていると、機関車の列車というのはなかなか重宝されていて、例えばイギリスなどでは、最近はわかりませんが、少なくとも21世紀になった時点でも、8両編成の列車の先頭に付いた機関車が、終端駅で機関車を反対側に付け替えることなく、そのままの状態で、帰路は後ろから押して走っている姿をふつうに見かけましたし、駅間距離の長い田舎の路線や、ブルートレインのような長距離列車ならば加速減速は求められませんから、機関車牽引で十分なはずなんです。

実際に日本でも、例えば211系のような電車では、5両編成のうち、2両は動力を持っていますが、3両は動力の無い客車です。それが2+3で走っているわけですから、終点で折り返すと、動力車が3両の客車をそのまま押して走ってるのと同じことをやっているわけです。だから、できないことはないんですね。

 

ちなみに、先頭の機関車が終点に着いてもそのままの位置で、今度は折り返し列車を一番後ろから押し推進運転してくる運転方式を「プッシュプル」と言いますが、外国ではごく当たり前に見られたこのようなプッシュプル運転も日本ではほとんど見ることができませんでしたから、いつのまにか日本語で「プッシュプル運転」というと、列車の先頭と一番後ろの両端に機関車を取り付けて走っている状態を示すようになりました。この場合は後ろに付いた機関車が後補機として列車を後押ししているわけですが、これをプッシュと理解して、プッシュプルと言っているのでしょう。まあ、言葉は時代とともに変わるわけですから、それはそれで良いと思いますが、定期列車ではないにしても、一部観光用で残っている機関車牽引列車は、編成両数も短いために、一番後ろの客車に運転席を取り付けて、終点に着いても機関車を付け替えることなく、そのまま折り返し運転をしている列車があります。

小湊鉄道のトロッコ列車もこの方式ですが、こういう列車は動力分散方式の電車やディーゼルカーの列車と比べて、実に興味深い列車といえますから、「わざわざ乗りに行く」という観光列車の定義としては、機関車牽引のプッシュプル列車というのは、これからはもっと増えても良いのではないかと私は考えています。

 

何しろ、機関車が1両あれば、いろいろ使えますからね。

皆様はいかがお考えでしょうか。

 

(つづく)

 

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