本日はちょっと。

 2017.02.16 Thursday 

夕方からちょっと気になる状態。

 

鎖骨の下あたりが息をすると気になる。

ふくらはぎが固まっているような気がする。

両腕が少し重いような気がする。

 

ので、ブログはお休み。(って書いてますが)

早寝して、明日はお仕事はお休みします。

 

 

ということでもう一度告知。

 

観光列車フォーラム。

来週24日。

弟子屈会場に出席します。

道東地方、釧網本線の沿線の皆様、ぜひお越しください。

もちろん遠方の方も、流氷観光と共にぜひ。

 

▼ご案内は矢野直美さんのFACEBOOKページから抜粋しました。

 

【観光列車フォーラム】

北海道ならではの新しい旅の手段となり得る観光列車のイメージを共有し、
今後の観光列車づくりの方向性について意見交換を行います。

●札幌会場/2月22日(水)14:00〜16:00
札幌国際ビル 国際ホール
札幌市中央区北4条西4丁目 札幌国際ビル8階

●弟子屈会場/2月24日(金)13:30〜15:30
川湯観光ホテル ラピュタホール

参加ご希望の方は、申込用紙に必要事項をご記入の上、2月17日までに、下記の事務局宛てにFAXまたは、必要事項を明記の上E-mailにてお申し込みください。
申込用紙のダウンロードはこちらからお願い致します。
http://www.lilac.co.jp/doginsoken/pdf/panf20170222a.pdf

お申し込み・お問い合わせ先
【事務局】(株)道銀地域総合研究所(担当:大熊)
〒060-8676 札幌市中央区大通西4丁目1番地 道銀別館ビル6F 
TEL: 011-233-3562
FAX: 011-207-5220
E-mail:seminar@doginsoken.jp

 

▲どうぞよろしくお願いいたします。

観光列車フォーラム

 2017.02.15 Wednesday 

北海道に観光列車を走らせるにはどうしたらよいか。

JR北海道の経営が傾いている中で、観光列車なんか無理じゃないの?

そういう風が吹いている今日この頃ですが、できない理由を探すのではなくて、やろうと思えばできるんですよ、という観光列車フォーラムが開催されます。

 

 

札幌会場と弟子屈会場の2か所で2日に分けて開催されますが、私は24日の弟子屈会場にパネリストとして出席させていただきます。

 

実は昨年から毎月のように北海道庁の意向で「観光列車可能性検討会議」が開かれていて、私も委員として出席させていただいておりました関係で、このところ足しげく札幌に出張していました。その会議が13日に最終回を迎え、せっかくの札幌出張も終焉となるのでありますが、その仕上げとして、24日のフォーラムに参加させていただくのであります。

 

おととい13日の会議を受けて、昨日14日の地元新聞にこんなことが書かれました。

 

 

「豪華寝台 ムリでした」

という見出しですが、最初から今はやりの豪華列車など走らせるための会議ではないのですが、マスコミってのは読者を煽る目的なのか、こういうことをやるものです。

 

読売新聞の電子版はまともな記事を書いていただいております。

 

実際のところは、昨日、地元のラジオ番組に今回の会議の座長でもある北海道大学副学長の吉見先生が出演されて、きちんと説明されていますので、以下をお読みいただきたいと思います。

 

▼▼▼ ここから ▼▼▼

 

BCラジオ、「夕刊おがわ」から。

 

(ナレーション)「走れ!観光列車 道は、道内での観光列車の可能性を探る検討会議の報告書案の概要を公表しました。報告書案は、道外で注目されている豪華寝台列車の形態ではなく、中古車両を活用した短い区間での運行が現実的であると指摘しています」

 

 (小川AN)北海道新聞のニュースです。観光で地域の活性化を目指す北海道にとりまして、この豪華寝台列車なんていうのは、夢が膨らんでいいですよ。JR九州、豪華寝台列車ってありましたし、JR各社でも考えているようですね。

 (吉見・北大副学長)東日本と西日本、2社は考えてますね。

 (小川)どんなのですか?

 (吉見)東日本の場合はですね、電化区間は電車で走って、電化されていない区間はディーゼルみたいので走っちゃう。ディーゼルっていうのか、電線がなくても走れるようにするっていう、そういう仕組みで走れるようにした車両を作ってます。

 (小川)豪華な?

 (吉見)豪華ですねえ。これはすでにパッケージツアーを募集し始めていて、北海道まで乗り入れてくると。

 (小川)え?来るんですか?

 (吉見)最初のツアーでは登別まで来ます。

 (小川)そんなものもある。JR北海道のほうは経営が厳しいなんて言われてますけれども、でも、そういうのを起爆剤にして観光列車で経営にもプラスになってくれたらいいな、北海道の魅力もっともっとたくさんの人に知ってもらえたらいいなと思うんですけれども。そこでですね、この道内での観光列車の実現の可能性を探る、道の検討会議の座長を今日はお呼びしていますので、お話を伺おうと思います。

 (吉見)誰のことです?

 (小川)吉見宏さんです(笑)。座長、どんなアイデアがあるんですか?

 (吉見)さきほど加藤アナウンサーが読んでくれたニュースがありましたけども、そこでも出てたんですが、観光列車ね、これはぜひやろうと。この会議に関して言うと、とにかく実現可能性をね、追求しようということで、やりました。つまり、夢で終わらせないようにしようと、いうことですよね。

 (小川)すばらしい!

 (吉見)これがあったらいいね、こうしたらいいねっていうことだけを議論して、これが報告書にまとまっても、夢で終わっちゃうので、そうじゃなくて、道がやってることもあるわけですから、道にも責任を持ってもらってね、報告書で書いたときには、これだったらできるでしょっていうものを見せたい、ということなんですよ。それで、豪華寝台の話も出たんですけど

(小川)豪華寝台作りましょうよ!

 (吉見)もちろんお金がかかるっていうこともあるんですが、寝台列車の場合には機関車などで引っ張ってくることが普通多いものですから、道内は電化区間が非常に少ないので、JR東日本がやってるようなハイブリッド型みたいなものも難しいのでですね、どうしてもディーゼルになると。そうすると重たいディーゼル機関車が入れる場所が少ないんですよ

(小川)へえ〜

 (吉見)ですからすべてのローカル線に入れるわけではない、ということですね。

 (小川)あ、そうなんですか。

 (吉見)行ける場所が限られちゃう。

 (小川)へえ〜

 (吉見)さらにはですね、寝台列車の場合には、まあ、へんな話ですが、お手洗いとか、シャワーのための水タンクだとか、それからベッドカバーやシーツとか、こういったものの取り替えが必要になりますよね。たとえばトイレからは汚水を抜かなきゃいけないわけですが、この施設はですね、どこにでもあるわけじゃないんです。

 (小川)へえ〜

 (吉見)この前まで北斗星とかトワイライトエクスプレスが走っていた札幌まで、ではですね、手稲にその設備があります。しかし全道どこにでもそういうふうな場所ってそうたくさんなくてですね、つまりトイレを抜くとかですね、そこだけでも走れる場所が決まっちゃうんですね。

 (小川)へえ〜、そういうことも考えないといけないんですか!

 (吉見)ですから、JR東日本は、四季島の場合はですね、さきほど登別まで来ますって言いましたけども、登別まで来てですね、じつは、ツアーの中身では、一応寝台車なんですよ、ですが、登別まで来て、お客様をそこで下ろして、登別温泉で一泊していただいて、そして車両はどうするかというと、登別に止めておくんじゃなくて、手稲まで持ってきて、手稲で整備をする。リネンの取り替えとか、トイレとか水タンクの補充とか、そういったことを手稲でやって、もういっぺん回送で登別まで持っていって、お客様にまた乗っていただいて本州に帰っていくというですね、そういうことをやる予定なんですよ。ということでわかるように、非常に制約が大きい。かつですね、JR北海道は皆様も御存知のように、経営上厳 しいものがありましてね、まったく新しい車両を入れるとなるとそれだけでコストがかかっちゃうんですよ。ですから今できるだけ車両も統一していこうというふうにしています。そこへたとえばまったく新しい車両、違った種類の車両を入れたときにはですね、JR北海道に面倒をみてもらえないという、面倒というのはたとえば整備とかね、そういう技術がないという可能性があるんです。北海道の場合には、明らかにJR線しか走るところがないというのがありますんでね、現実にはJR北海道に整備をしていただいたり、置かせてもらったり、運行してもらったりしなきゃダメなわけですよ。そうすると、JR北海道の経営に大きく影響を与えるようなことは難しいので、JR北海道で整備ができるような車両にしたい、ということになると何かといえば、JR北海道で使っているような中古の車両を使って、やるのがまずは早い。コスト的にも安い。将来的には新車を入れようと思ってますが、JR北海道が新車を入れていくという計画をみますとね、まったくの新しい、ディーゼルハイブリッドと言われている、電気とディーゼルと合わせたような車両も計画されているんですけども、実際にそれが出てくるのは5年後以降だと思います。それを待って、この豪華列車も、となりますとね、つまり5年間空白になるわけですよ。そうではなくて、こういうふうに言ったからにはね もう来年から、それに向けて動いてほしいんですよ。こういうね、観光列車のためにね。

 (小川)じゃあ、どこを走らせるんですか?

 (吉見)これはね、いろいろあるんですが、現実にはね、道東道北方面だろうと思われます。どこだっていうルートを決定しているわけじゃなくて、道北道東のところを走らせるのがいいのではないか。一つには、観光地がけっこうあってね、そこを列車で結べる、あるいは、見て、車窓がいいところも多いのと、それから、札幌とか、新千歳空港、ほんとは行くと便利なんですが、もういま列車でいっぱいいっぱいなんですよ線路容量が。札幌駅に入るのも、新千歳空港に新しい列車を入れるのはもうできないんですよね。いっぱいいっぱいで。そういう中では、非常に難しいので、現実的には、札幌から出発とか、新千歳空港から出発ではなくて、たとえば旭川とか釧路とか、こういうところを基地にしながらですね、道東道北方面のいろんな景勝路線を走るっていうのが現実的なんじゃないかなあということですね。これだと空きもありますので、そういうことをいま念頭に置いているということです。いずれにしましてもね、いったいいくらかかるのか、まずはここからやってね、それで実績を積んだ後に、つなげていきたいと、そういうステップを考えて、とにかくやろうよと。というような意味で、今回の報告書をまとめたということですね。

 (小川)吉見さん、北海道における観光列車の経済効果、これはどうお考えになりますか?

 (吉見)これはね、一つにはもちろん観光列車だけでね、収益をある程度、少しでも上げていきたいというのはあります。そのときには鉄道会社だけではダメであって、旅行会社であるとか、そういうノウハウを持った人たちを組み合わせていかないといけないのかなということを考えています。もちろん外国人の方が容易に乗れるような予約システムなども考えなければいけないということもありますね。それによって鉄道自体の効果もありますが、加えてね、やっぱり地元を巻き込んでいきたい。地元の協力を得ながら、地元に少しでもね、いろんなプラスになるようにしていきたい。地元の活性化も含めて経済的な意味でのプラスにしたいんですね。ながまれ号という、道南いさりび鉄道を走っている観光列車がありますが、いまここではね、地元の人たちがいろんなものをですね、ホームでお売りになったりして、その地元の人たちにとってもプラスがいろんな面で出てきています。そういうような動きを全道に広げられるような列車になれればいいなあというのが一つの面ですね。

 (小川)そろばんはじきたいんですけど、そろばんは、ぽんぽんぽんと右肩上がりのような、珠の数が増えていくような…

(吉見)そんなね、これでべらぼうなそろばんをはじくっていうのは、虫がよすぎません?(笑)やっぱりね、ちょっとしたことも地元の活性化、人が来るとかね。北海道って、みんな知らないかもしれないけどものすごくいい町とか、いい場所って、たくさんあるじゃないですか。ふだん特急列車が通過してしまうようなね、わが町であっても、そこにね、観光列車に止まってもらって、地元がアピールをして、地元がいいものを教えてあげてね、それで、あ、ここもこういういい観光地なんだっていうことが新たに発見されるって、これ、ものすごくいいことだと思うんですよ。

 (小川)吉見さん、すいません、お金お金って。

 (吉見)お金好きですね(笑)

 (小川)広い目で見させていただきます。

 (吉見)広い目で儲かるようにしたいと思ってます。

 

▲▲▲ ここまで ▲▲▲ 

(以上、大熊一精さんのFaceBookページより。大熊さんは私とほぼ同年代を生きてこられた筋金入りの鉄ですので、共感していただける方もいらっしゃると思います。ぜひ、彼のブログ「熊式」もご訪問ください。)

 

というのが本当のお話です。

 

だって、考えればすぐにわかるでしょう。いすみ鉄道の社長が委員として呼ばれている会議ですから。

豪華寝台列車など初めから走らせる予定などないのです。

 

簡単に言えば、キハ40のような中古車両を譲り受けて、最初はある程度数字を出さなければなりませんから、室蘭本線の苫小牧ー岩見沢のような、札幌圏からも千歳空港利用客からも乗りやすいような路線で、列車の中は最低限の設備で、沿線の駅で地元の人たちに参加していただいて、観光列車をお目当てにいらっしゃるお客様から地元に経済を呼び起こそうという、そのための観光列車なのです。そして、一か所だけでは飽きが来るので、季節に合わせて宗谷本線や釧網本線で走らせましょう。そうすれば地域活性化にもなるし、JR北海道の利用促進にもなるでしょう。

 

ということで、北海道庁でもいすみ鉄道スタイルを認めていただいているということなのです。

 

実際にどの車両でどんな列車になるのかはこれからのようですが、北海道の中で明るい話題が見えてきて、なんだかちょっとウキウキ、ワクワクしています。

 

同じ会議に委員として参加されている鉄道写真家の矢野直美さんが、会議が終わった雪道を歩きながら

 

「鳥塚さん、もう、春ですよ。」とおっしゃられましたが、本当に北海道の鉄道に春がやってくる、そんな予感がしています。

 

どうぞご期待ください。

 

と言っても、私がやるわけではありませんけどね。(笑)

バレンタインデー

 2017.02.14 Tuesday 

今日2月14日はバレンタインデー。

 

皆様どうお過ごしでいらっしゃいますでしょうか?

 

出雲大社の近くを走るいすみ鉄道ですから、「ご縁」もものすごいパワーを持っていて、そういうご縁をしっかりキャッチして、今夜あたりは仲良くやっていらっしゃる皆様もたぶんいらっしゃると思いますが、まあ、おじさんが僻んでもしょうがありませんね。

 

ということで、そのご縁が本当にあるかどうか、こういう番組が放送されます。

 

「走れふるさと婚活列車」(2月19日 午後3時30分から) ←ここをクリック!

 

皆様ぜひご覧ください。

 

▲いすみ鉄道沿線での撮影風景。手前を歩くのはテレビカメラマン。松屋旅館の前。

▲こちらは地元の超おしゃれなホテルにご案内しての撮影です。

 

▲さっぽろ雪まつり会場で見かけた大型電光掲示板。

 

鉄道ファンの方々のネット投稿を見ていると、「こんなところにもいすみ鉄道が進出しているぞ。」という書き込みがたくさんありました。

そうなんですよ。最強のいすみ鉄道です。

 

実は、この番組の制作がHBC北海道放送なものですから。寒い北海道で「菜の花列車」のいすみ鉄道が、ちょうどイメージ的によろしいのではないでしょうか。

 

 

イメージと言えば本日の読売新聞の広告。

明治安田生命にもいすみ鉄道の菜の花列車が登場しています。

 

詳しくごらんになりたい方は こちら

 

ありがたいですねえ。

これでいくら入るのかと聞かれれば大した金額ではありませんが、そういうことではなくて、ローカル線があれば地域がどんどん輝いてくる。この写真をご覧になられた方は、「素敵なところだなあ。」と思っていただけるわけですから、いすみ鉄道が千葉県や地域に与える影響は、ものすごいものがあると私は考えております。

 

でも、「お前、儲かってないじゃないか。社長として失格だ!」

と、いつも言われているのであります。

 

その社長失格人間のおじさんにも、実はバレンタインが来たのですよ。

 

ほら。

 

 

 

出張からの帰り、羽田空港に到着して手荷物を引き取ったら、何やら見慣れないタグが。

よく見たら鶴丸さんからのバレンタインのチョコレートでした。

 

うれしかったので、思わずパチリと1枚。

 

ありがとうございました。

 

 

 

車内販売について考える その4

 2017.02.13 Monday 

鉄道会社は国鉄時代からサービスというものにあまり積極的ではありませんでした。

そこで、かなり以前から航空会社のサービスをお手本にしてきたというお話をしましたが、航空会社のサービスをお手本にするのであれば、見た目や格好だけでなく、きちんと本質の部分のマネもするべきで、ではその本質とは何かというと、それは「ホスピタリティー」ですよ、と申し上げてきたのですが、鉄道会社の職員の中には、こうしたお話をしても根本的に良く理解していない人たちがたくさんいますから、「あいつは何を偉そうに言ってるんだ。」とか、「航空会社出身だからと言って、気取ってるんじゃない。」という話にもなるものです。

 

それはなぜかといえば、鉄道会社が航空会社のサービスをマネするということは、それは航空会社に対するある種の憧れであって、人間というのは憧れていればいるほど、ある瞬間にその憧れがともすれば憎しみに変わりますから、「なんだあいつは。」となるのも仕方ありません。

ただ、ホスピタリティーという点では足元にも及ばないという事実は変わりませんから、私は「それで良いのですか? お客様居なくなりますよ。」と申し上げているのです。

 

さて、その航空会社ですが、何も皆様が憧れているような完璧なサービスを常に提供してきたわけではありません。

私が勤めていた会社もそうですが、航空会社というのは世界の趨勢として、かつては特権の上に胡坐をかいて商売をしているようなところがありました。組合運動が強く、自分たちの労働条件や権利を何とかして守ろう。それが、世間からどれだけ乖離しているかなどということを顧みずに、木で鼻をくくったような商売をしていました。つまりは国営航空時代です。

そして、1980年代にはいよいよ立ちいかなくなって、世界各地で民営化が始まりました。

この点は国鉄と同じです。

これは当時の時代の波というもので、それが良いとか悪いとかではなく、会社が立ちいかないからやらざるを得なかったのです。

 

こういう中で、その時代の波に乗ることができなかった会社は淘汰されていきました。パンアメリカンとかトランスワールドといった、かつて世界中を牛耳っていた航空会社が次々と消えて行きました。

私の勤めていた会社も1980年代に国営航空から民営化して民間企業になりました。

 

民間企業になるということは、つまり国営の赤字垂れ流しを何とかしなければならないわけですから、民営化当初の数年間はとにかく「コストを何とかしろ。」ということで、いろいろなコストの切り詰めが行われました。

当時の私の先輩方というのは、親の年代ですから皆さん戦前派で、進駐軍で英語を覚えたような猛者ばかりでしたから、そういう人たちが50になった時に「考え方を変えましょう。」と言われたって「はい、そうですか。」というわけにはいきません。会社の中は喧々諤々状態でした。

 

ところが、その会社の中でも「変わらなければだめでしょう。」と言い出した人たちもいました。

 

航空会社と一言で言っても、いろいろな職場があります。今思い起こせばですが、旅客営業部門や接客部門、客室乗務部などは、常にお客様に接していますから、世間の風当たりを直接感じるわけで、ストライキなどという話になれば大変な思いをすることになります。でも、どちらかというと裏方にあたる整備部門や貨物部門で働く人たちは、お客様と直接接するわけではありませんから、社会的にどう評価されているかなどということも理解しづらい環境にあります。そういう人たちと、私たち旅客サービス部門とで、同じ労働組合の中で大きな意見の食い違いが出始めたんです。

おそらく国鉄も同じだったと思いますが、駅員さんや車掌さんなど、直接お客様と接する人たちは、世の中の変化や、社会の自分たちに対する風当たりを実際に直接肌で感じる職場ですが、同じ乗務員でも運転士や機関士のような、お客様から隔離されて分断された場所で、マイペースで十年一日のような仕事をする人たちは、毎日毎日規則を守って安全運転しているという自負もありますから、「俺たちのどこが悪いというのか。」という気持ちになります。

このように、ひとつの会社の中でもいろいろな部署があって、その部署ごとに仕事だけではなくて、考え方そのものも違っていたのです。そして、民営化に理解を示す部署と、民営化後も、民営化に反対している部署とで、同じ会社が分断していくような状況が起こりました。

 

そんな中で、私の会社で大きな事件が起こりました。機内食部門のストライキです。

機内食というのは、民営化前まではどちらかというと豪華な食材をふんだんに使用する優雅な職場でしたが、民営化後、コスト削減のやり玉に挙げられたのが機内食で、なぜなら、航空運賃に含まれているのが機内食サービスですから、会社としてはその部分のコストを何とか削減したい。ところが機内食部門の担当職員は、直接お客様に接する仕事ではありませんし、自分たちが作った料理をお客様が笑顔で食べているのか、それともまずくて残しているのか、などということすら直接目にすることのできない職場です。そういう、世間の風や会社の状況を一番わかりづらい部署が、長年にわたってコスト削減を強いられて努力してきて、最後の最後に堪忍袋の緒が切れてストライキを起こしたのです。

 

機内食部門がストライキになるとどうなるか、皆さんご理解いただけますか?

そうです。機内食が出ないのです。

LCCのような短距離の会社ならいざ知らず、全世界を飛び回っているフルサービスキャリアが、機内食を搭載しない。

東京からロンドンまで12時間以上かかる飛行機の機内で、食事が出ないのです。

 

さあ、たいへん。大問題になりました。

機内食部門がストライキをやるということは、機内食が出せない。

12時間も飛ぶ路線で機内食が出せないのならば、飛行機を飛ばすべきではない。

そういう意見も多く出ました。

でも、それをやってしまったら、ストライキをやっている機内食組合の思うつぼだし、第一、会社の収入がゼロになります。

いろいろ議論があった中で、最終的に会社が決断したのは、機内食サービスを出さないで飛行機を飛ばすということ。全世界で私の会社の飛行機が、1週間だったか、半月だったか忘れましたが、そのぐらいの期間、機内食を搭載しないで飛び続けました。

 

皆様方はご存じないと思いますが、本社があるロンドンの機内食部門がストライキを起こすと、ロンドン発の便に機内食が搭載されないばかりでなく、折り返しとなる東京発の便にも機内食の搭載ができません。ロンドンに到着しても、積んでいった使用済みの食器やカートを下げに来る人たちがストライキをやっているわけですから、つまりは東京からも機内食が搭載できない。だったら紙の容器でもよいだろうというのは机上の空論であって、毎日800人分の紙容器を、それも機内食用や機内搭載品の基準をクリアしたものをどう手配してどう搭載するか、それも全世界で、となるとストライキの告知があってから数日では対応できない。ましてテロの問題もある。そういう状況が発生したのです。

 

その時の私の立場は現場、すなわち接客部門の責任者。お客様のクレームの矢面に立って、毎日毎日とても楽しい体験をさせていただきましたが、まあ、簡単に言うと、チェックインカウンターでお客様に事情を説明して謝罪し、食事のバウチャーを渡して、搭乗前に自分の好きな食事を用意してもらって飛行機に乗ったもらうわけです。あくまでも結果論ですが、これが意外に好評で、皆さん、お寿司やサンドイッチ、おにぎり、中にはピザなど、それぞれ好きなものを嬉々として持ち込んでいかれましたが、実はその時に、私たち管理職部門の会議で、「12時間飛行する飛行機に食事を乗せなくて問題ないのか?」という疑問が持ち上がりました。

 

そこで本社が全世界にはっきりとした見解を示しました。

それは、「航空法では、機内食は載せなくてもよろしい。ただし、水だけは載せなければならない。」

というものでした。

国内線のような短距離便は例外がありますが、数時間以上飛行する飛行機には、万一に備えて水だけは載せなければならない。

逆に言えば、水さえ載せていれば、飛行機を飛ばして構わないのです。

今のようにLCCがこれだけ飛び始める遥か以前の話ですから、当時としては信じられないことでした。

私は、この「水さえ載せていれば、飛行しても構わない。」と言われたことを今でもはっきりと覚えているのです。

 

その理由は、何があるかわからないから、水だけは積めということ。

 

飛行機の中は一度乗りこんだら缶詰め状態、密室状態です。

途中で何があるかわかりません。

ゲートを離れて、離陸するまでに数時間かかることもあります。

目的地が悪天候で、代替着陸地へ降りて、そのまましばらく機内待機になることもあります。

そういう、予期せぬことが発生したときに、とにかく水だけあれば、お腹は減るかもしれないけど、生死にかかわるような状況は避けられるというのが、「水だけは積んでおきなさい。」と法律に書かれていることなのです。

 

さてさて、振り返って日本の特急列車の話に戻りますが、今、車内販売もなければ車内の自動販売機も撤去されてしまい、お弁当どころか飲料水も手に入れることができません。そういう状況の列車が3時間も4時間も走行するわけですが、では、途中で何かあって山の中で立ち往生してしまったら、お客様はどうなるのでしょうか。各駅停車ならまだしも、密閉されて途中駅でドアも開けられないような列車が、飲料水の確保もできていない。そういう特急列車が全国で走っているわけで、「車内販売はありません。あらかじめご了承ください。」とお客様に自己責任での対応を求めているのですから、これは、私から見たらホスピタリティーのかけらもないということなのです。

ここ数日も、大雪で一晩列車の中に缶詰になったニュースが聞こえてきていますが、ホスピタリティーというのは何もお客様のかゆいところに手が届くということばかりではなくて、基本的な生存権をどう守るかという所がスタートにもかかわらず、鉄道会社ではその最低限なところも認識されていないのです。

 

これが、航空会社と鉄道会社を両方経験している私から見た鉄道業界の「まやかし」であって、安全、安全と口を酸っぱくして言うのはあくまでも走っている列車がぶつからないようにとか、時刻通りに走るようになど、自分たちの側の安全であって、乗っているお客様のことを真剣に考えているかどうか。

例えば、飲料水一つとってみても、全員の分とは言わないけれど、特急列車であれば、せめて50人、100人分ぐらいの飲料水は車内のどこかに常に確保しておくべきで、本当ならそういう仕事の担当をするのが車内販売の職員なのではないか。

だとすれば、車内販売員だって保安職員であると考えられるのではないか。

 

わたくし的にはそのように思うのであります。

 

来週はその北海道の特急列車に4時間ほど揺られます。

朝7時の列車なのですが、実は途中駅からの乗車なんです。

ダイヤ改正前だからまだ車内販売はあるのかな。

でも、もし車内販売がなかった時のために、乗る前に食料を仕入れておこうか。

でも、その途中駅で、列車に乗る前に、食料が確保できなかったらどうするか。

今からインターネットで近隣のお店の営業時間を調べなければなりません。

さもなければ、カロリーメイトのような固形食をカバンに忍ばせて行きましょうか。

 

特急列車に乗るということは、今の時代、そういうことなのです。

 

自分たちの都合や内部事情ばかりを優先させて運営を行ってきた結果として、そういうことになっている。

鉄道の運営は、根本から変えない限り、どうにもならない状況です。

 

車内販売が無くなるというのは、実は車内販売の問題ではなく、鉄道の運営そのものにかかわることなのです。

 

「都民ファースト」と言われたのは小池知事ですが、やはり「お客様ファースト」をどこかに忘れてきてしまっている、いや、もしかしたらこの30年間、最初から無かったのかもしれませんね。

だから鉄道会社は自分たちの職場を自分たちでダメにしていくのですが、ぜひ、お気づきいただきたいと思います。

 

とはいえ特急列車の車内販売は私の仕事ではありませんから、憎まれ口はこのへんでおしまいにしておきましょう。

 

皆さん、列車に乗る時は十分に対策を取って下調べしてから乗らないと、後悔しても自己責任ですからね。

鉄道会社のお客様になろうとする人は、そのぐらいの知識が必要な時代のようです。

これが「現代風正しい特急列車の乗り方。」ということで、傾向と対策をどうぞ身に着けてご利用ください。

 

(おわり)

昨日はJAZZ列車が走りました。

 2017.02.12 Sunday 

昨日11日、いすみ鉄道では応援団主催のJAZZ列車が走りました。

 

 

朝日新聞デジタルに掲載していただきました。  こちら をご確認ください。

 

掛須団長率いる応援団の皆様方が、2月の一番お客様が少ない時期に何とかいすみ鉄道沿線を盛り上げようと企画していただきました。もちろん地元の皆様方にもご乗車いただいて、沿線風景を見ながらJAZZをお楽しみいただきました。

ご乗車いただきましてありがとうございました。

 

 

 

 

 

写真提供 川田光浩さん。

 

川田さん、いつもありがとうございます。

 

そうこうしている間に、そろそろ菜の花の季節を迎えます。

 

皆様、出動準備はよろしいでしょうか。

 

いすみ鉄道は今日も皆様方の夢と希望を乗せて走っております。

 

 

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