「花金列車」運転のお知らせ

 2017.02.06 Monday 

いすみ鉄道ではJRのダイヤ改正に合わせて、3月4日に一部列車の時刻修正を行います。

 

大幅なダイヤ改正ではありませんが、接続等の関係で、数分程度列車ダイヤが変更になります。

 

今回は次の点に配慮して時刻修正をしております。

 

・JR線、および小湊鉄道線との接続のための調整。

・大多喜高校など地元の通学輸送の要望を考慮した一部列車の時刻修正。

・大多喜町が運営する羽田空港、品川方面へのバスと接続するための時刻修正。

 

これらは平日が中心となります。

土休日は一部列車の時刻変更がありますが、大きなダイヤ改正は発生しておりません。

(土休日のダイヤ改正は6月1日を予定しています。)

 

さて、この3月のダイヤ改正の目玉となるのが、毎週金曜日の夜に運転する「花金列車」です。

 

【花金列車運転時刻】

98D 大多喜21:40−−国吉21:52−−大原22:08

99D 大原22:23−−国吉22:38−−大多喜22:50

(途中駅全駅停車です)

 

運転日はその名の通り毎週金曜日。

東京駅を21時に出る「わかしお21号」から大原駅で接続する臨時列車です。

(5月5日、8月11日、11月3日は運転しません。金曜日以外の休前日に運転する場合があります。)

 

この列車は、金曜日はちょっと遅くまで都内や千葉市内で一杯やっても、大多喜まで帰れるようにというための列車です。

 

実は大多喜の地元の皆様方と話をしている時によく聞くのが、「飲んでも帰ってこられる列車があったらなあ。」というお話。

そういう話が出るときというのは、たいていは無責任なもので、「あったらなあ。」と言うだけで、だからといって乗ると言っているわけではありません。私にそんなことを言う人は、それこそ気心が知れた地元の人ですから、私も「そんな人のために列車を走らせるわけないでしょう。」と笑い飛ばしていたのですが、考えてみたら、現行ダイヤでは大多喜の皆さんが東京に出かけて帰ってくるとすれば東京駅発19時ちょうどの「わかしお17号」に乗らなければ鉄道では帰ってこれないし、千葉市内に出かけても千葉発19:25の勝浦行普通列車に乗らなければ帰れないのです。

これじゃあゆっくりできるどころか、帰りの電車の時間ばかり気にして気が気じゃありませんよね。

そこで、ふと思い立って、運輸課長に相談してみたんですよ。

 

「毎週金曜日に、飲んでも帰ってこられるような列車を、終列車の後にもう1本走らせてみてはどうだろうか。」と。

 

車両運用や乗務員の運用などは運輸課長が管理していて、いつもギリギリでやっているのはわかっているから、あくまでも相談という形で、社長である私の考えを伝えたのですが、そうしたら運輸課長が作業の手を止めてパッと顔を上げて、「できますよ。乗るかどうかはわかりませんが、地元の人たちはそういう列車が走るということで喜んでくれると思います。」と言ってくれました。

私はすかさず「社長は観光客のことばかり考えてるって思ってたんじゃないでしょうね。私は最初から地元の人のことをちゃんと考えていますよ。」と言いましたが、ネットでの情報は観光客の皆様方へ、つまり地域外の皆様方への情報が主ですが、例えばここ数年で、「免許証を返納した方々への割引制度」や「大多喜町住民の方々への割引回数券」などちゃんとやっているわけで、そういうことはネットでは告知していませんから、まああまり知られていないのです。

 

そんな私が考えたのは、「走っていれば、乗ろうと思えば乗れるチャンスがある。」という列車の価値。

つまり社会的便益性です。

この国はいつのころから鉄道輸送に対して社会的便益性ではなくて費用的便益性を求めるようになってきて、その結果としてローカル線は線路ごとなくなり、誰も乗らない時間帯の列車は運転されなくなり、鉄道そのものが移動手段としての選択肢から外れてしまったわけで、今や地域鉄道に乗っているのは中高生や老人ばかり。「交通弱者」と呼ばれる人しか乗らなくなってしまって、少子化で高校生も少なくなってしまって、バスで十分だという話なのは皆様方御存じのとおりですが、では「交通弱者」とはいったい誰なのか、と考えてみたときに、交通弱者とは何も中高生やお年寄りだけじゃないんです。

私たち生産年齢(20代から60代)の人だって、一滴でもお酒を飲んでしまえばその瞬間に車の運転ができなくなりますから、交通弱者になるんです。

 

今、地元の人たちは都内や千葉市内でお酒を飲んでしまったら、たいていは茂原駅まで車で40分ぐらいかけて奥さんがお父さんを迎えに行きます。

だったら、金曜日に1本遅い列車をいすみ鉄道で走らせれば、迎えに行く手間が省けるわけで、だとすれば、利用するお父さんだけじゃなくて、迎えに行くお母さんにとってもプラスになる。つまり、地域にとってプラスになるのではないか。

まあ、そんなことを考えてみたわけです。

 

今の時代は札幌の人だって福岡の人だって東京で夜8時まで飲んでたって家に帰れるのですから。

それに、何も東京や千葉へ出かけるだけじゃなくて、大多喜の人が大原へ飲みに行くときにも、大原の人が大多喜で飲むときにも、いろいろ使えるわけですから、交通弱者になった時にはぜひご利用いただきたい列車です。

もちろん、高速バスだって走っていますから、今でも都内に夜9時までいることは可能でありますが、私は鉄道屋として、鉄道の持つ安心感と、沿線の課題でもある外房線の利用促進という観点からも、この「花金列車」を運転してみようと思うのであります。

 

ただでさえ資金繰りが苦しい株式会社としては正しい経営判断ではないかもしれませんが、おかげさまで観光客の皆様方にたくさんいらしていただいて、乗務員もみな立派に独り立ちしましたので、いすみ鉄道としては、こういうこともやっていくべきだと考えているわけです。

 

花金という言葉は「花の金曜日」と言っていたバブル時代の言葉ですからすでに死語になっているかもしれません。

でも、「たまには金曜日ぐらい一杯飲んでも帰れる列車」となると、別のネーミングになってしまいますので、いすみ鉄道ではあえて「花金列車」として見ました。(笑)

 

毎週金曜日運転ですから、初列車は3月10日ですね。

皆様にご利用いただくために2月下旬から近隣の飲み屋さんをまわろうかしら。

という営業戦略も考えております。

 

とりあえず1年間。

乗る乗らないは別として、「乗ろうと思った時に走っている価値」をやってみようと思います。

 

※ダイヤ改正の詳細につきましては準備ができ次第ホームページにてお知らせをいたします。

今しばらくお待ちください。

 

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